出水干拓地におけるツルの自然食餌植物に関する研究(鹿児島県出水平野におけるツル類の基礎調査 第13報)
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概要
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ツル類の自然食餌植物について, 鹿児島県出水の干拓地で, 冬期だけの調査ではあったが, 以下9種の植物を食べていることが確認された。セトガヤ(雅苗)イネ(実)ミズガヤツリ(地下茎肥厚部)マツバイ(地下部および地下茎)クログワイ(地下の塊茎部)ヒメホタルイ(地下茎の肥厚部)コウキヤガラ(地下の塊茎部)クサネム(実)ジヤガイモ(塊根)上記植物のうち, イネ以外の主要食と思われるクログワイ, コクキヤガラの塊茎の掘り取り調査をそれぞれ1筆の水田で行い, 密度, 深度, 生重量などを調べた。その結果, クログワイでは絶乾重で43g/m^2,コウキヤガラは52g/m^2と極めて高い密度であることがわかった。特にコウキヤガラは他の水田でも多数発見されており, 東干拓と西干拓では, 少なくとも30t以上の塊茎が埋蔵されていると考えられ, ツル類にとって最も重要な食料となっていると考えられる。
- 国立科学博物館の論文
- 1988-03-25
著者
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