時間ダイバーシチを利用したヘリコプタ衛星通信用高精度AFC方式
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概要
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ヘリコプタ衛星通信では,回転翼による回線の周期的瞬断や機体の加速度運動に伴うドップラーシフトの変化によるキャリヤ周波数の変動が問題となる.筆者らは以前,前者を克服する手法として,時間ダイバーシチを利用したキャリヤスリップ補償方式を提案した.今回,後者を克服する手法として時間ダイバーシチAFC方式を提案する.本方式は,時間ダイバーシチにより複数回送出される同一データを変調した信号の位相を比較して周波数誤差を推定し,2次ループにより周波数の時間変動を追跡するPLLタイプのAFCである.計算機シミュレーションの結果,時間ダイバーシチAFC方式は,低受信CN比で回転翼による回線の周期的瞬断が生じるヘリコプタ衛星通信特有の環境において,キャリヤ周波数の時間変動に極めて高い精度で同期することを確認した.また,キャリヤスリップ補償を適用した同期検波との組合せにより,キャリヤ再生が完全の理想的な場合とほぼ同一の良好なビット誤り率特性が得られ,時間ダイバーシチ技術に立脚したキャリヤスリップ補償方式と時間ダイバーシチAFC方式の組合せが,ヘリコプタ衛星通信を実現するための有効な技術であることを確認した.
- 2002-10-01
著者
-
小島 年春
三菱電機株式会社情報技術総合研究所
-
大久保 政二
三菱電機株式会社情報技術総合研究所
-
打木 達也
三菱電機株式会社情報技術総合研究所
-
小島 年春
電気通信大学大学院電気通信学研究科情報通信工学専攻
-
谷口 順
三菱電機株式会社
-
大久保 政二
三菱電機株式会社 情報技術総合研究所
-
谷口 順
三菱電機 情報技総研
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