在宅ねたきり高齢者の歯科保健・医療におけるディマンドへの関連要因
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概要
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急速な人口の高齢化の進展に伴い,高齢者の歯科保健の重要性はますます高まってきている。しかし,寝たきり高齢者の歯科疾患の実態は充分に明かにされているとはいえない。今回の研究では,寝たきり高齢者の歯科疾患の実態を探り,歯科医学的にみて同じ治療の必要性(ニード)があるにも関わらず,寝たきり高齢者本人の歯科治療への要求(ディマンド)が異なるのはなぜかを明らかにすることを目的とした。対象は,東京都中野区訪問指導事業対象者(65〜85歳)187人のうち調査協力が得られた在宅寝たきり高齢者86人とした。中野区訪問指導担当者と検診担当歯科医師とともに,対象者と介護者に対して訪問面接調査を行い,調査内容は身体状況,在宅ケアの状況,食生活習慣,口腔衛生意識,歯科医療受療状況,歯科保健医療に対する要求,口腔内診査とした。その結果として,1)日常生活自立度が低くなるとディマンドがない傾向にある。2)かかりつけの歯科医師がいないとディマンドがない。3)口腔衛生指導を要望しない人にディマンドがない。4)介護者が寝たきり高齢者に対して歯科治療要求のない人にはディマンドがない。ということが明らかとなった。
- 1996-01-30
著者
-
簑輪 眞澄
国立公衆衛生院疫学部
-
川南 勝彦
国立公衆衛生院
-
簑輪 眞澄
日本大学 医学部社会医学講座公衆衛生学部門
-
箕輪 眞澄
聖徳大 人文
-
瀧口 徹
厚生省保険局
-
瀧口 徹
神奈川歯科大学社会歯科学講座歯科医療社会学分野:深井保健科学研究所
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