大腿骨頸部骨折者の術後理学療法プログラム短期化を試みた過去5年間の推移
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概要
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大腿骨頸部骨折者の術後理学療法プログラムとして我々は, 1996年までは8週間の長期プログラムを基準に行っていたが, 1998年からは4週間の短期プログラムを基準にしている。今回, このプログラムの短期化が妥当であったかを検証することを目的として, 大腿骨頸部骨折者の術後理学療法について調査した。対象は1995年4月からの5年間で術後理学療法を施行した全症例とし, 調査項目は1995年以降の5年間における理学療法の各ステップの所要日数, 受傷前と理学療法終了時の移動能力, 骨折部の術後合併症発生数とした。その結果, 端坐位や杖歩行などの各練習開始までの経過日数は1997年以降短縮しており, プログラムの短期化により早期離床, 早期歩行練習を開始できたことが明らかとなった。一方, プログラムの短期化に拘わらず, 理学療法終了時の移動能力は5年間で差異がなく, 骨折部の術後合併症の増加もみられなかった。結論として, 我々の短期プログラムへの移行は有効かつ安全であることが理解できた。
- 社団法人日本理学療法士協会の論文
- 2001-10-20
著者
-
太田 隆
東京都老人医療センター理学療法科
-
山本 精三
東京都老人医療センター
-
土田 典子
東京都老人医療センター理学療法科
-
阿部 勉
東京都老人総合研究所 疫学・福祉・政策研究グループ
-
山本 精三
東京都老人医療センター整形外科
-
山本 精三
東京大学医学部附属病院 整形外科
-
石橋 英明
東京都老人医療センター整形外科
-
山本 精三
虎の門病院整形外科
-
藤田 博暁
東京都老人医療センター理学療法科
-
藤田 博暁
東京都老人医療センター理学療法科:国際医療福祉大学
-
藤田 博曉
埼玉医科大学 保健医療学部理学療法学科
-
阿部 勉
東京都老人医療センター理学療法科
-
石橋 英明
東京都老人総合研究所・生体情報部門
-
石橋 英明
東京都老人医療センター 整形外科
-
岡部 勉
東京都老人医療センター 理学療法科
-
藤田 博曉
国際医療福祉大学 保健学部理学療法学科
-
土田 典子
国際医療福祉大学 理学療法学科
-
石橋 英明
東京都老人医療センター
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