同一の抗血清と酵素胞合体を用いた牛の血漿中estroneおよびestradiol-17β高感度酵素免疫測定法の開発(臨床繁殖学)
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概要
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同一の免疫試薬を用いた,牛の血漿中estrone(E1)およびestradiol-17β(E2β)測定のための酵素免疫測定法(EIA)を示した.本測定は,免疫試薬のハプテンとしてE2β17hemisuccinate (HS)を用いた相同的二抗体法EIAである.抗血清とステロイド酵素胞合体には,抗E2β17HS BSAウサギ血清とE2β17HS horseradish peroxidaseをそれぞれ用いた.各エストロジェンの測定は標準品と抽出精製後の測定試料を使い分けることにより区別した.抗血清は175×10^4倍希釈での使用が可能であり,E1(350.7%)とE2β(100.0%)で高い交差性を示した.測定感度はE1,E2βで各々0.03, 0.12pg/well以下であった.添加回収試験ではE1,E2βで各々97.5,93.9%の値が得られ,測定精度は9.7%以下であった.本測定法により測定した黒毛和種の発情周期中ならびに分娩前後のエストロジェン値は,発情周期では卵胞の消長を,また妊娠牛では胎子胎盤機能をよく反映して推移した.以上の結果から,本EIAは感度ならびに精度に優れ,牛血漿中E1およびE2βの測定に利用可能であった.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 2004-11-25
著者
-
高橋 政義
畜産草地研究所
-
竹之内 直樹
東北農業研究センター
-
島田 和宏
畜産草地研究所
-
竹之内 直樹
東北農業研究センター
-
大島 一修
近中四国農業研究センター
-
島田 和宏
農業・生物系特定産業技術研究機構 東北農研セ
-
大島 一修
近畿中国四国農研セ
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