各種調査による地盤の固有振動数の比較

概要

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地盤の地震応答解析に必要な固有振動数を非常に実務的な立場から, 標準貫入試験, 速度検層, 常時微動観測, 地中地震観測から求め比較したものである。本報では, 地盤を水平方向に無限の広がりを持ついくつかの水平層からなるセン断型粘弾性体と考え, セン断変形は水平一方向のみであるとし, また基準面はN値50以上の洪積砂層であるとして, 標準貫入試験結果と速度検層結果から固有振動数を求め, これらの値および常時微動観測結果から推定された固有振動数を, 基準面に埋設した地震計によるデータから求められた固有振動数と比較している。N値と伝ぱ速度の今井・吉村の関係式から速度を推定し, 固有振動数を求めたものは, 約4Hz以下では比較的良い一致を示し, 速度検層の結果を用いた場合も同様であり, このことは今井・吉村の式の妥当性を示すものである。また, 常時微動のスペクトルから求めた固有振動数は, 地中地震観測結果との比較では, あまり良い結果を得られなかったが, 振動数の低いものから1〜2個の固有振動数については良い対応を示したとしている。
1978-06-15