沈埋トンネルの野外模型振動実験
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概要
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衣浦港連絡道路トンネルの耐震性を検討する手法の妥当性を確認するため, 衣浦港中央西ふ頭において行なった野外実験の報告である。S波の速度が150m/secで, P波速度が約390m/secの細砂からなる盛土内に, 外径63cm, 肉厚2cmの塩化ビニール製の長さ14mの模型を埋設し, 特殊なS波起振機によって発生させたS波に対する模型の応答変位およびヒズミを測定した。模型を波動の伝パ方向に埋設した実験では, 模型の曲げ振動で共振する現象がみられた。共振振動数は弾性床上のハリの振動として説明できた。この場合模型断面積の1.5〜2.0倍に相当する土を付加質量として考慮した。実際のトンネルでは共振振動数は数サイクルとなり, 共振は重要ではなく, 振動数の低い変位振幅の大きな成分が問題となる。模型軸に沿って伝パするS波に対する模型の応答ヒズミは, 弾性床上のハリの理論から導いた式で表わされる。模型をS波の進行方向に45°の角度での実験では, 震源に近い所で発生した軸ヒズミが500〜600m/secの速度で模型内を伝パする。地中に埋設され, 土を含めた系の幅をヒズミが伝パするためである。
- 1974-03-15
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