海岸堤防の大型模型振動実験と円形すべり安定計算(第2報) : 砂質粘土からできた堤体の場合
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概要
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砂質粘土で作られた海岸堤防の実物大模型の振動実験を行ない, 震度法を適用した円形スベリ計算法により安定性を検討した。模型堤防は幅6m, 長さ11.5mの振動台に高さ3.5m, 天端幅1m, ノリコウ配1 : 1.3で単位体積重量1.3t/M^3,含水比42%, φ=15°15', C=0.11kg/cm^2,セン断波速度は底部で100m/sec, 天端で50m/secの値を持っている振動実験の振動数は2〜11Hzで, 振動台加速度は50〜300galである。堤体内の加速度分布, 変位, 変形を測定し, 震度分布を考慮した円形スベリ計算を行なった。堤体の振動は, 一次元セン断振動モデルでは良く近似できなかった。固有振動数は台加速度の増大により減少するが, 応答倍率には, はっきりした傾向は見られない。2〜10Hzの振動数に対し, 台加速度275gal以下で, 天端の加速度応答倍率は, 13〜21の範囲にあった。275galの台加速度が作用しても, スベリ破壊や顕著な沈下は生じないで, 天端ノリ肩の崩落と斜面のき裂の発生が生じる。円形スベリ法による解析で, 堤体の固有振動数に近い地盤振動を受ける時, 堤体の振動応答を考慮して高さ方向に震度を増大させるのが合理的である。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1975-06-15
著者
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