北海道における畑雑草種子の休眠覚醒におよぼす越冬条件の影響
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概要
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北海道の畑作雑草10種を対象に,種子の休眠の程度とこれらの越冬条件に対する反応を調査した。(1)イヌタデ,シロザ,オオイヌタデ,タニソバは休眠が深く,半年地中越冬すると覚醒したが,5℃室内越冬によっても後の2種は相当覚めた。アキノエノコログサ,ツユクサ,ヒメイヌビエも休眠が深いが,これらの種子は5℃室内越冬によって休眠が覚めた。ナギナタコウジュは採種直後の種子で休眠を示した。地中越冬よりも5℃室内越冬の発芽率が高かった。ハコベは8〜9月採種種子は休眠が浅く,地中越冬で二次休眠に入り,翌春変温下で覚醒した。11月採種種子は休眠がかなり深く,低温湿潤処理しても覚めなかった。アキメヒシバは休眠が最も深く,各種の処理でも覚めなかった。(2)冬期間戸外の大気中で後熟したものはアキノエノコログサ,オオイヌタデ,ナギナタコウジュ,ヒメイヌビエあった。(3)0〜1℃の湿潤〓紙上で休眠が覚めた種類とその所要期間は,オオイヌタデとシロザが1か月,イヌタデが2か月,ナギナタコウジュが4か月,タニソバが6か月であった。その他の種類は6か月の処理期間中全く休眠が覚めなかった。終りに,調査に御協力を頂いた岡啓技官,奥山善直技官に御礼申し上げる。
- 日本雑草学会の論文
- 1969-12-25
著者
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