ラット・ケラチノサイト培養系における分化特異的蛋白質の発現(内科学)

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概要

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ラット・ケラチノサイトは細胞培養系が確立されておらず, その挙動については充分に明らかにはされていない.本研究では, ラット新生子表皮よりPercoll密度勾配遠心法を用いて増殖能を持つケラチノサイトを分離し, さらに, その培養系における分化形質の発現変化を追跡した.この培養ケラチノサイトは, イムノブロットによりサイトケラチンおよびβ1インテグリンを強く発現していることが確認された.また, Ca^<2+>添加により, 分化特異的蛋白質であるデスモグレインおよびトランスグルタミナーゼの発現誘導がみられたことから, 分化誘導因子に対する反応性も有していることが確認された.一方, この培養ケラチノサイトは分化に伴いβ1インテグリンの発現を低下させることが確認された.以上の結果より, 本研究で示したケラチノサイト培養系は表皮基底細胞層由来であり, 表皮の分化異常を伴う皮膚疾患の解析に有用であると考えられた.
社団法人日本獣医学会の論文
2002-02-25

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