イヌ赤血球Cシステムの表現型と遺伝子の分布
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概要
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イヌのCシステムは, Clerodendron trchotomum (和名 : クサギ) の種子抽出液により, 凝集するイヌの赤血球をC型, 凝集されない赤血球をc型に分類する赤血球型である. 今回は, 栃木県宇都宮市周辺で飼育されているイヌ(純粋種29品種224頭, 雑種153頭の合計377頭)について, その表現型の出現頻度および遺伝子頻度を求めた. いずれの品種もC型の出現頻度はc型より低く, C allele の最も高いものは, Yorkshire Terrier (0.202), 次いで Beagle, Shiba(0.091), Maltese(0.085), Shi Tzu (0.051), Shetland Sheepdog(0.036)の順であった. Lectinを用いた赤血球型判定は判定用抗体の入手困難な現状では, その溢路を克服するひとつの手段であり, 遺伝標識としてのみならず臨床領域における輸血適合血の選択にも有効と思う.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1995-04-15
著者
-
池本 卯典
自治医科大学法医学・人類遺伝学教室
-
池本 卯典
(財)進化生物学研究所
-
臼井 玲子
自治医科大学法医学・人類遺伝学
-
廣田 順子
自治医科大学法医学・人類遺伝学
-
小山田 隆
北里大学獣医寄生虫学教室
-
Oyamada Takashi
Kitasato Univ. Aomori Jpn
-
廣田 順子
アリス動物クリニック
-
池本 卯典
自治医科大学
-
小山田 隆
自治医科大学法医学・人類遺伝学
-
臼井 玲子
自治医科大学法医学及び人類遺伝学教室
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