ポリA固相化マイクロプレートを用いたネコ免疫不全ウイルス逆転写酵素活性の測定
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概要
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ポリA固相化マイクロタイタープレートを用いた非放射性の逆転写酵素活性測定法(PAC-RTA)により, ネコ免疫不全ウイルス(FIV)の逆転写酵素(RT)活性の測定に関する評価を行った. FIV Petaluma株培養液中のRT活性の検出限界を市販の非放射性逆転写酵素活性測定法キットと比較したところ, PAC-RTAの方が約10倍感度がよかった. FIV自然感染ネコ9頭の末梢血リンパ球からMYA-1細胞との混合培養法によるFIV分離を実施し, PAC-RTAによりその培養上清中RT活性の検出を試みた. RT活性の出現は間接蛍光抗体法による培養細胞中FIV抗原の出現と一致した. FIVの抗ウイルス剤(アジドチミジン; AZT, デキストラン硫酸)感受性試験におけるPAC-RTAの評価を行った. FIVは両薬剤に感受性を示し, 培養上清中のRT活性と抗ウイルス剤の濃度との逆相関関係がPAC-RTAにより確認された. PAC-RTAは一度に大量の検体(1枚のプレートで96検体)が処理でき, 放射性物質を使用しないので操作手順が煩雑でなく, 実験室や実験後の処理に関する制約が少ない等の利点があり, RT活性の測定を必要とするFIV研究に有用であると考えられた.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1997-06-25
著者
-
稲葉 右二
日本大学生物資源科学部獣医伝染病学教室
-
今井 光信
神奈川県衛生研究所
-
斎藤 隆行
神奈川県衛生研究所ウイルス部
-
今井 光信
神奈川県衛生研究所微生物部
-
今井 光信
伊勢原協同病院(厚生連) 小児科
-
斎藤 隆行
神奈川県衛生研究所 微生物部
-
稲葉 右二
日本大学農獣医学部
-
斉藤 隆行
神奈川県衛研
-
鈴木 一雄
神奈川県衛生研究所ウイルス部
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