刈取り後のオーチャードグラス茎基部における生理活性物質レベルの変化
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
前報において,オーチャードグラス刈株におけるフレイン加水分解酵素の誘導を外生ジベレリン,サイトカイニン,サイクリックAMPは促進し,アブシジン酸は抑制し,オーキシン,エチレンは影響しないことを示した(Yamamoto and Mino,1998)。本報では,フレイン加水分解酵素誘導への生理活性物質の関与を明らかにするため,刈取り後のオーチャードグラス茎基部における内生生理活性物質濃度の変化を調べた。刈取り後,遊離型のジベレリン活性は減少し,結合型の活性には変動が認められなかった。アブシジン酸活性は変動が認められなかった。サイトカイニン活性およびセアチン濃度は減少した。サイクリックAMP濃度は減少した。これらの結果から,オーチャードグラス刈株におけるフレイン加水分解酵素活性の誘導にこれらの生理活性物質は関与しないものと考えられる。
- 日本草地学会の論文
- 2002-04-15
著者
関連論文
- 羊草(Aneurolepidium chinense(Trin.)Kitag.)の耐塩性機構の解明 : 2.植物体内におけるNa濃度・動態
- 越冬期のチモシーとオーチャードグラス茎基部における炭水化物代謝
- トウモロコシの連作がミネラル吸収に及ぼす影響
- 植物生理活性物質の処理がオーチャードグラス刈取り茎基部におけるフルクタン分解酵素の誘導に及ぼす影響
- バレイショ蛋白質との培養により産生されるEuglena pisciformis菌体外アミノペプチダーゼの特性
- Euglena pisciformisによるバレイショ蛋白質の吸収機構
- アルファルファ主根αおよびβ-アミラーゼによるデンプンの分解
- 刈取り後のアルファルファ主根におけるデンプン代謝
- 電気分解により生じた塩素水によるジャガイモそうか病菌の殺菌について
- 2-ハイドロキシ-3-イオネンクロライドのジャガイモそうか病菌に対する殺菌効果
- 次亜塩素酸カルシウムによるデンプン廃液中のそうか病菌(Streptomyces spp.)の殺菌について
- Euglena pisciformisによるデンプン廃液の浄化
- 刈り取り後におけるアカクローバ主根中のデンプン代謝
- 刈取後におけるオーチャードグラス茎基部中の炭水化物代謝
- アミラーゼ処理によるデンプン含有飼料作物からの全非構造性炭水化物の抽出
- チモシー球茎中における炭水化物の代謝に及ぼす光合成産物の影響について
- 刈取り後におけるチモシー球茎中の蔗糖およびフルクトサン加水分解酵素の誘導に及ぼすアブシジン酸の影響について
- 1B-7 刈取後におけるチモシー球茎中の炭水化物代謝
- 刈取り後におけるチモシー球茎中の結合型蔗糖およびフラクトサン加水分解酵素の消長と特性について
- チモシー球茎中における炭水化物の代謝におよぼす刈取高さの影響について
- コムギのフルクタン蓄積に関する研究 : 第4報 低温処理によるフルクタンの蓄積とフルクタン合成および分解酵素との関係およびその品種間差
- 低温暗黒処理がオオムギのフルクタン代謝に及ぼす影響
- コムギのフルクタン蓄積に関する研究 : 第2報 越冬時におけるフルクタン重合度の変化
- 93 ムギ類の耐雪性に関する研究 : 7. ハードニングによるフルクタンの蓄積機構
- 耐塩性の異なる植物における塩ストレス下でのCa^2+の動き
- ペレニアルライグラスの耐塩性に及ぼすフルクタンの影響
- 塩ストレス下のイネ科牧草における水溶性糖類の変化
- 牧草プロトプラストを用いた耐塩性測定法
- K^+溶出による牧草の耐塩性検定法
- 5-3 塩ストレス下におけるイネ科牧草の水溶性糖類の変化
- 5-15 K^+ 溶出を利用した牧草の耐塩性検定法
- 8. 牧草の越冬における糖代謝の役割(セミナー : 生物試料の保存における糖の役割)
- 概日リズムによる細胞周期制御 四つの発見
- 地上部あるいは地下部の混在が混播イネ科・マメ科牧草の生育に及ぼす影響
- 刈取り後のオーチャードグラス茎基部における生理活性物質レベルの変化
- 羊草(Aneurolepidium chinense (Trin.) Kitag.)の耐塩性機構の解明 : 1.浸透圧調節による可能性
- 刈り取り後のガレガ地下部における炭水化物代謝
- 1-22 浅根性および深根性植物による土壌ミネラルの保持
- 5-19 チモシー球茎における高分子フルクタン鎖の伸長様式
- 1-15 寒地における低施肥栽培によるイネ科草種の草量
- 53 ムギ類の耐雪性に関する研究 : 5. 消雪時におけるフルクタンの役割
- はじめに(マメ科牧草ガレガ(Galega orientalis Lam.)の栽培利用法および今後の課題)