口径可変式ダストサンプラの開発
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概要
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排ガス中の粒子状物質の試料採取に際して,定流量の条件下で排ガスの流速が変化しても常に等速吸引が行える新しい試料採取方法(定流量等速吸引法)の実用化を目的に,ダスト濃度測定用として口径可変式ダストサンプラを試作し,等速吸引試料採取の信頼性を検証することも含めてその実用性について検討した。一連の実用化試験結果は,以下の通りにまとめられる。1)試作した口径可変式ダストサンプラ(ノズルヘッド部)の寸法は外径φ6cm,長さ12 cm程度で,1形試料採取器として使用することができる。2)吸引ノズル口径は,操作バルブを回転することで容易にφ5.0〜φ11.0mmの範囲で開閉でき,定流量等速吸引操作が極めて簡単に行える。3)口径可変式ダストサンプラの耐熱温度は,ノズルヘッド部がアルミ製のため約200℃であり,その表面はタフラム酸化皮膜処理を施したため,実際の燃焼排ガス測定において耐腐食性が確認できた。4)漏れ試験では,漏斗状に重ね合わされた吸引ノズルの隙間などに若干の漏れが生じたが,吸引ノズルが開かれた通常の測定状態では濃度測定値に何ら影響を及ぼさない。5)試験ダストと実際の燃焼ダストを用いた比較試験で,口径可変式ダストサンプラと普通形・平衡形手動式ダストサンプラとの対応関係はほぼ1:1となり,よく一致し,定流量等速吸引法の妥当性が確認できた。
- 社団法人大気環境学会の論文
- 2004-05-10
著者
-
白井 忠
東京ダイレック(株)
-
酒井 茂克
北海道環境研
-
小暮 信之
(独)産業技術総合研究所
-
酒井 茂克
北海道環境科学研究センター
-
小暮 信之
産総研
-
白井 忠
東京ダイレック株式会社
-
白井 忠
東京ダイレック
-
小高 波留香
東京ダイレック株式会社
-
小暮 信之
独立行政法人産業技術総合研究所
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