鹿児島県加世田市唐仁原地区における蚤の調査研究
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概要
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1)1959年11月以降1960年10月に至る期間, 加世田市唐仁原地区の恙虫の季節的消長を調査中に捕獲された宿主より, これ等を宿主として寄生している寄生蚤の差異について比較検討を行なつた.2)この調査中蚤の寄生していた宿主はアカネズミ43頭, ドブネズミ7頭, クマネズミ1頭で, これ等宿主から採集された蚤は5属5種138頭であつた.3)蚤の種類や採集数から見ると, 山間の雑疎林ないし竹藪等の方が草原地帯よりも多いことが判明した.4)Atyphloceras shogakiiはすべてアカネズミを宿主として寄生していて, 年間を通じ最も多く得られた.5)Rhadinopsylla bilobaはアカネズミより3頭が採集されたが, ここに本種が鹿児島県から最初の記録として報告する.6)Palaeopsylla nipponはヒミズモグラの寄生蚤として報告されている種であるが, 今度著者はアカネズミより本種を採集した.7)Nosopsyllus fasciatusはアカネズミ, ドブネズミ, クマネズミ等の宿主より採集された.本種の寄生する宿主はかなり広い範囲に亘るものと考えられる.8)Leptopsylla segnisは主としてクマネズミを宿主としている種であるが, 今度著者はアカネズミからも16頭を採集した.
- 日本衛生動物学会の論文
- 1962-08-31
著者
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