チカイエカの終齢幼虫期から蛹初期におけるピリプロキシフェン感受性の変化
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概要
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ピリプロキシフェンのチカイエカに対する効力を検討した。有機りん剤抵抗性および, ピレスロイド, メトプレン低レベル抵抗性系統を含む5系統で浸漬試験を行ったが, 薬剤抵抗性には関係なく, どの系統に対しても高い効力が認められた。薬液に1時間浸漬する方法により終齢幼虫初期から蛹初期のピリプロキシフェン感受性を調べたところ, 感受性は発育段階に従って大きく変化した。感受性ピークは終齢4日目から蛹化後30分まで続いたが, その前後では著しく低かった。一方, メトプレンに対する感受性ピークの期間は終齢3日目から蛹化前までで, ピリプロキシフェンとはずれていた。ピリプロキシフェン感受性の蛹化後の急激な低下が蛹皮の硬化と関連があるかを注射によって確かめたが, 結果は否定的で, 原因は薬剤の表皮透過性が低下するためではなく, この時期に体内のJH感受性が急激に低下するためと考えられた。
- 1997-06-15
著者
-
河野 義明
筑波大・生命環境
-
河野 義明
国立予防衛生研究所
-
高橋 正和
国立予防衛生研究所衛生昆虫部
-
河野 義明
筑波大学大学院生命環境科学研究科
-
岩淵 小俣
国立予防衛生研究所昆虫医科学部
-
岩淵 けい子
国立予防衛生研究所昆虫医科学部
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