自動車用ヘッドアップディスプレイの前景視認特性 : 表示像と前景が重畳する場合
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概要
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自動車用HUD(ヘッドアップディスプレイ)は, 今後表示パターンはより複雑化・大型化する可能性がある.前景情報の取込みが常にメインタスクである自動車走行では, HUDが前景視認に影響を与えることは望ましくない.最も前景視認に影響を与える可能性がある条件として, 前照燈点灯直前で, かつHUD表示像が前景視標に重畳する場合が考えられる.本実験では, これらの走行環境をシミュレートすると共に, ドライバの情報検索過程を考慮して, 周辺視と中心視のそれぞれについて知覚認識特性を視標の短時間呈示により評価した.結果を以下に示す.表示像の輝度が高くなると中心視周辺視共, 知覚認識特性は低下する.また表示像の輝度が同一でも, 中心視では表示パターンが複雑になると前景の認識特性が低下し, 周辺視では全面一様表示に近くなるに従い知覚特性は低下する.しかし車両が僅かでも移動すると, 中心視, 周辺視共前景の知覚認識特性は大きく改善する.
- 社団法人映像情報メディア学会の論文
- 1992-04-20
著者
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