文字らしさを表す複数の部分空間を用いた手書き文字の切り出しと認識

概要

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自由に書かれた手書き文字の切り出しは困難な問題である。本論文では、この問題を解決するために文字らしさを表す部分空間を設定し、部分空間法を用いて文字を切り出す手法を提案している。まず、入力画像に対して固定サイズの窓でサーチを行う。窓領域からはn次元の特徴ベクトルを抽出し、部分空間法により文字らしさを表す部分空間に特徴ベクトルを射影することで、その領域の文字の信頼度を得る。この信頼度から文字の切り出しを行う。この手法では文字の信頼度に基づいて切り出しを行うので、分割文字や接触文字の切り出しに適用できる。本研究では、加重方向指数ヒストグラムとメッシュ特徴を用いて、孤立した文字、普通に書いた文字、接触文字に対して文字の切り出し実験を行なった。この結果、孤立した文字や普通に書いた文字に対しては、メッシュ特徴を用いた1次元の部分空間1つで精度良く切り出しを行なうことができた。また、接触文字に対しては、加重方向指数ヒストグラムを用いて部分空間を複数設定することで切り出し率を改善することができた。
社団法人電子情報通信学会の論文
1995-09-28