各種汎関数級数モデルによる非線形システム近似能力, 同定精度, 計算コストの比較

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概要

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汎関数級数モデルは、非線形システムを同定するための数学モデルの一つとして知られており、生体などの同定、解析に広く用いられている。汎関数級数モデルは、さらに、Volterra、Wiener、バイナリ汎関数級数モデルなどに分類される。本稿では、これらの各種汎関数級数モデルについて、理論的解析、数値実験によりシステムの近似能力、同定精度、同定に要する計算時間の立場から、統一的に比較検討する。特に、核推定精度、推定時間ともに優れているバイナリ汎関数級数モデルにおいては、システムの記憶長の見極めが極めて重要であり、生体等、順応性の強い対象には、核の推定結果に誤った解釈を与える可能性があることを指摘する。この結果は、対象とする生体システム、実験環境などの個々の目的に応じた適切なモデルを選択するための指標の一つを与える。
社団法人電子情報通信学会の論文
1993-12-14

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