海馬閉回路における抑制性細胞の役割
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概要
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海馬は記憶の過程で重要な役割をはたしていると考えられている。特に海馬LTPは記憶を形成するための機能であると考えられている。また、LTPによる記憶は読み出すことも、何らかの方法で消去することも必要である。そこで、海馬にはLTPを起こし易い状態と起こしにくい状態があると考えられる。その状態変化を表すものとして、海馬fast rhythmに注目する。本研究では、海馬の抑制性介在細胞が海馬fast rhythmをコントロールしていると仮定し、そのモデルを提案する。抑制性介在細胞の出力を変化させてfast rhythmの変化を調べると、抑制性介在細胞の出力が小さいときにfast rhythmのpowerが大きくなることがわかる。fast rhythmのpowerが大きいときはLTPが起き易いことから、抑制が弱いときにはLTPが起き易い状態になっていると考えられる。さらに、この抑制性介在細胞に中隔(septum)から抑制性入力が入っている場合についてモデルを拡張する。
- 1993-06-25
著者
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