微小透析法による腎血管作動物質の部位別測定とその意義

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概要

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一酸化窒素(NO)の合成阻害は、腎の髄質において虚血をもたらすということが知られている。腎におけるNOに対する他の腎血管作動物質の代償的作用を調べるために、L-NAMEを用いてNO合成をした前後のプロスタグランディンE2、アデノシンの濃度をマイクロダイアリシス法を用いて測定した。その結果、プロスタグランディンE2は、腎皮質、髄質、末梢血中において増加傾向を示した(34%, 23%, 22%)。アデノシンも腎皮質、髄質で増加傾向を示したが(32%, 10%)、末梢血中においては減少傾向を示した(-37%)。これらの結果は、NO阻害による腎血流の減少は、主として腎髄質の虚血を引き起こすが、これはプロスタグランディンE2とアデノシンによって代償されるが、代償の程度はなお十分でないことが明らかになった。
社団法人電子情報通信学会の論文
1996-07-17

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