視線移動に追従する偏心視評価システムに関する基礎的研究
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概要
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視覚障害は視力の全くない盲と,残存視力を有するロービジョン(low vision : LV)に大別される.視覚障害者の大部分を占めるLV者は適切な視覚補助具を用いることで生活の質(QOL)を向上できる.LVの一種である中心暗点は,視野の中心部分が使用不能となるため,文章の読み書きに大きな困難を伴う.有効な読書のためには適切な視野特性の評価が必要となる.しかし,従来の視野計測法では固視点を与える提示する場合,無意識の視線動揺によって計測制度が悪化する危険性があった.本研究では視線計測装置と指標提示装置を組み合わせ,読書指標を被験者の視線に追従させることにより,従来の視野特性評価に比べてより有効に視野の特性を評価することを研究目標とし,システムを試作した.被験者の内観報告から,システムの動作は妥当な範囲内であることを確認した.改良したシステムを用いた実験で偏心視野の特性評価及び読書訓練効果を狙った実験を行った.被験者は成人4名,内3名は晴眼者(24-26yrs),1名はLV者(26yrs)である.LV者を含めた3名について,偏心視野における一定の訓練効果を確認した.また,LV者が自らの視野の状態を的確に把握出来る効果もあることが分かった.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2004-03-10
著者
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