脳内声道モデルによる音韻知覚模擬における話者非依存性・雑音抑圧性について
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
多少の雑音環境下でも不特定話者の音声に対し,人間の音声処理プロセスでは,その音韻の知覚と調音模倣の機能をもつ,そのメカニズムは,音響的スペクトル情報の交換を超えたもっと高次のレベルで,脳内声道モデルのパターン情報の符号化,複合化をする処理プロセスに存すると仮定される.この概念の数理モデル化の基本要素となる線形強調フィルタリング"WX"の物理的振舞について考察する.Xは音声信号,Wは脳内声道モデルであり,これには調音形音声合成のシステム関数を対応させる.応答WXのパワーは脳内声道モデルと発話者のそれの声道パターンの相関を示す.この考え方は音韻検出の非線形処理の手法に対する指針となる.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1993-10-21
著者
関連論文
- 蝸牛神経核系に於ける音韻知覚の前処理モデリング
- 調音形音声合成における声帯音源モデルの特質
- 聴覚スペクトルと脳内声道モデルとの双方向能動処理特性
- 脳内声道モデル原理による声道構造推定に関する考察
- 人間の音声処理機構の数理モデル化と脳内声道モデル原理
- 遠心性脳情報をもつ聴覚末梢系の音声情報処理
- 子音知覚に於ける脳内声道モデル原理の効果
- 脳内声道モデル原理に関する定量記述について
- 脳内声道モデルによる音韻知覚模擬における話者非依存性・雑音抑圧性について