蝸牛神経核系に於ける音韻知覚の前処理モデリング
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概要
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人間の音声処理ネットワークは脳内声道モデルに基づく発話・受聴の統合システムである. その基本機能は不特定話者の発話の音韻知覚にある. この機能は, 数学的に, 強調応答フィルタリングmax{Σ_ω|G_i・X|}でモデル化される. G_iは脳内声道モデルを想定した声道伝達関数であり, Xは音声スペクトラムである. 異なる話者の同一音韻に対するxは対数(あるいはメル)スケール上では同ーパターンを呈する. それで, もしG_iとXが類似するかまたは完全整合すれば, フィルタリングの応答はそれぞれ強調または最大化する. 本論文では, このような最適化処理プロセスが蝸牛基底膜, 蝸牛神経核系での前処理過程にあることに関する考察を行った.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1996-10-24
著者
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