帯域制御機能を有する ATM スイッチングシステム

概要

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21世紀における広帯域ISDNの主流のトラヒックは,10〜30Mbit/sの動画像であると想定される.このとき,150Mbit/s回線を呼ごとに帯域分割する帯域制御機能が有効となる.スイッチでは,共通バッファ上に複数のFIFO(First In First Out)バッファ(Queue)を論理的に構成し,帯域制御テーブルの指示する順にFIFOバッファ内のセルを読み出すことにより,帯域制御機能を実現することができる.共通バッファ量として4,000セルバッファをもてば,共通バッファ上にFIFOバッファを128〜512個構成した場合でも,ランダムトラヒック条件で使用率が90%程度で,十分セル廃棄率が小さく保てる.ハードウェアとしては,FIFOバッファごとにポインタの始点/終点をオンチップRAMで管理することにより実現できる.また,遅延量の上限を設けるためFIFOバッファごとのバッファ長管理を行うことが重要であり,これもオンチップRAMを用いることにより実現できる.筆者らは,これらの機能を128個のFIFOバッファに対して実現する4,000セル共通バッファ形スイッチを1ボード化した.
社団法人電子情報通信学会の論文
1993-11-25