コードクローン情報を用いたリファクタリング支援ツール

概要

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近年,ソフトウェアの保守を悪化させている一要因として,コードクローンが議論されている.コードクローンとはソースコード中に存在する同一,または類似したコード片のことである.例えば,あるコード片にバグが含まれていた場合,そのコード片のコードクローン全てについて修正の是非を考慮する必要がある.コードクローンを対象とする保守支援としては,ソフトウェア内に存在するコードクローンを把握,管理する方法と,ソフトウェアからコードクローンを取り除く(リファクタリング)方法の2つがあげられる.前者については我々はこれまでに,コードクローン分析環境Geminiを開発し,さまざまな事例に対して適用してきた.また後者に関しては,これまでにいくつかの手法が提案されているが,解析時間のコストが高いなどの理由により,実際に社会で用いられているソフトウェアに対しては適用が難しかった.本論文では,実用的な時間でソースコード中からリファクタリングに適したコードクローンの検出手法を提案する.また,抽出したコードクローンの特徴をメトリクスを用いて数値化する.これにより,そのクローンの集約方法が予測でき,ユーザは効率的なリファクタリング作業ができると期待される.また提案手法を実装したツールを作成し,適用実験を行なうことで,本手法の有用性を確認した.
社団法人電子情報通信学会の論文
2004-05-07

コードクローン情報を用いたリファクタリング支援ツール

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