FFTスペクトルの周波数補間に関する一考察
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概要
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減衰正弦波信号のFFT(Fast Fourier Transform)スペクトル上の3点を用いて, 信号の周波数, 時定数(緩和時間)及び振幅を高精度に求めるための補間法が知られている. 特に, 筆者らが提案している一般化補間法^<(1), (3)> (ここではGIαとよぶ) は簡明な補間式を用いて, sin^α(X) 窓を乗じた信号のスペクトルを補間するものであり, 方形窓(α=0), sine-bell 窓(α=1.0)及び Hanning 窓(α=2.0)を含む系列に適用できる. しかし, sin^α(X)以外の窓関数に基づく補間式はこれまでに知られていない. 一方, Keefeらは種々の窓関数で切り取られた減衰正弦波のFFTスペクトルに対するKCe補間を提案している^<(2)>. KCe補間はKC(ω)=(aω^2+bω+c)^eなる関数に, スペクトル上の3点の1/e乗値を適用すれば, 補間周波数が2次関数の頂点の横座標として求められることを利用している. しかし, 各窓に対する最適なeが信号の減衰比(観測時間と時定数の比)によって大きく変化することや, 方形窓や sine-bell窓では最適なeが見出せないという問題がある. 本稿では従来のGIαが整数のαのみを対象にしてきたが, これを実数に拡張しても高精度の周波数補間ができることを示す. 次いで, このGIαをsin^α(X)以外の窓関数を用いる場合に適用し, 各窓に対する最適αを求めた. このときの補間精度はKCe補間と比較して全般に高くなることが分かった.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1997-03-06
著者
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