電波吸収体による屋内伝搬環境の改善に関する基礎的検討 : レイトレーシング法を使った解析による検討

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概要

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無線LAN通信環境の改善の手法として吸収体の設置が考えられており,いくつかの吸収体が提案されている。しかし吸収体を設置することによる実用レベルでの検討はあまり行われていない。本研究では,吸収体の設置による通信環境の改善効果を検証するための基礎的検討として,壁の一面のみを金属から吸収材料に置換した際の電波伝搬状況の比較をレイトレーシング法で解析した。置換する材料は,既に提案している一般内装用建材を使った3層型電波吸収体と高性能仮想吸収体である。その結果,吸収体の設置により電波伝搬環境は改善することが確認され,その効果は送受信アンテナの軸方向によって異なることが明らかになった。また,吸収量の差による効果もアンテナの軸方向によって異なることもわかった。更に,それに先立って,本解析手法の結果を3層型吸収体の設置する前後で行った実験結果と比較し,その妥当性を確認した。
社団法人電子情報通信学会の論文
2004-02-12

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