高層建物における異なるフロア間の伝搬損失推定法
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概要
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これまでに10階建で横に広い中層の建物について異なるフロア間での伝搬特性について検討してきた。その結果,伝搬路は建物の床を透過し建物の内部を伝搬する透過波の伝搬路と一度建物の外に出て建物の外を伝搬した後に再び建物に侵入する波(本稿ではこの波を再侵入波と呼ぶ)の伝搬路によりモデル化できることが分かった。本稿はさらに高層の建物においても同じ伝搬モデルが適用出来るかどうかを検討したものである。今後発展が期待されているPHSは建物内においてその偉力を発揮するものと思われるが,建物の高層化は都市部ではますます進んでおり,高層化により建築材料も変化している。また,高層建物の窓ガラスには太陽熱を遮断する目的で金属フィルムが蒸着されたものがよく用いられており,電波の建物内への侵入損失は大きくなっている。これらのことから特性が個々の建物により大きく異なる。このため高層建物での異なるフロア間での伝搬特性及び高層建物間の伝搬特性等の解明と個々の建物について対応できる微細な損失推定法の確立が重要となっている。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1996-03-11
著者
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