パソコンC++での拡張複素数による逆行列の計算

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概要

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パソコンでは80ビットの浮動小数点演算が用いうる。パソコン上のFortranでは倍精度(64ビット)の複素数演算が用意されている。C++コンパイラでは標準で倍精度複素数演算が用意されているものと、データ形だけが用意されているものとがある。ところで制御系やディジタル信号処理系の解析では高次の複素数行列の逆行列演算が用いられる。このような場合には高精度でダイナミックレンジの広い演算が必要になる。80ビット演算による複素数演算を用いれば精度とダイナミックレンジ(倍精度が2.2×10^<-308>~1.7×10^<308>に対して80ビット演算では.34×10^<-4932>~1.1×10^<4932>)の点で好都合である。そこで、この論文ではC++上にecomplexというクラスを作り+_*/等の演算子をオーバロードすると共にeconjメンバ関数を定義して80ビットの高精度複素数演算を実現し複素数行列の逆行列に適用して精度と演算時間を評価した。
1996-03-11

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