ニューラルネットワークを用いた階層的2次元動き解釈手法

概要

論文の詳細を見る
動画像から対象物体の動きを求めるためにオプティカルフロー(OF)というものがよく使われる。このOFから物体の動きを効率的に求める手法の一つとして、ニューラルネット(NN)を用いる手法がこれまでに提案されている。この手法は解析的な手法に比べ、OFからの物体の動き解釈を高速に行うことが出来る。ただしこの手法では、NNが一定の大きさのOFに対してしか動き解釈を行なえない。このため任意の大きさのOFを対象とするためには、OFの大きさをNNで処理を行うことが出来る一定の大きさに正規化する必要があった。しかしOFの正規化は、NNが動き解釈を行なうために必要な時間に比べ多くの処理時間がかかるという問題があった。本研究では、NNを用いてOFを階層的に解釈する手法を提案する。本手法を用いることにより、複数の大きさのOFに対して正規化を行わずに動きを解釈することができる。このため従来のNNによる動き解釈手法に比べ、解釈にかかる時間を4分の1以下にすることが出来た。
一般社団法人電子情報通信学会の論文
1995-03-27