超高速シネX線CT画像を用いた脳底部血管の抽出
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概要
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脳内の血管走行は複雑であるため,早期発見が肝要な脳動脈疾患の形状診断には難しさが伴う.このため立体構造をとらえやすい断層像の利用が有用である.今回,他のCTに比べ撮影時間が短く分解能が高い超高速シネX線CT画像を用いて,形状計測の前段階である脳血管の抽出を行った.CT画像は定められたCT値で表された画像ではあるが,骨の存在や場合によっては造影剤の染み出しのため単純しきい値処理では血管の抽出は容易ではない.このため,(1)領域拡張による頭蓋骨の抽出ならびに脳実質部との分離,(2)平滑化処理による背景画像の作成ならびに領域拡張による血管の抽出,(3)上下断層の血管位置を用いた血管の推定・抽出,を行った.抽出できた約2〜3mm径の血管の面積の比率は約96%であり,一放射線医によって血管の走行位置の観点において十分な脳動脈抽出が行えたことが確認された.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1993-12-25
著者
-
柳原 圭雄
国立循環器病センター放射線医学部
-
杉本 直三
国立循環器病センター
-
菅原 徹雄
愛染橋病院放射線科
-
杉本 直三
京都大学大学院・医・人間健康福祉学科
-
杉本 直三
京都大学情報学研究科
-
柳原 圭雄
大阪市立大学大学院工学研究科電子情報系専攻
-
柳原 圭雄
国立循環器病センター研究所
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