多泡性ソノルミネッセンスの発光強度の実験的検討
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概要
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ソノケミストリーの反応場と音場との関係を解明するために、脱イオン蒸留水を満たした矩形のガラス製反応セル内に超音波を照射し、発生する多泡性ソノルミネッセンス(MBSL)の発光強度を、周波数、振動子印加電圧、水深、水温等を変化させ、種々の条件下で測定した。発光強度には標準偏差で20%程度のばらつきがあり、MBSLに特有なランダム現象であると考えられた。発光強度は振動子自身の共振特性のみならず、反応セル容器中に形成される定在波の共振モードにも強く依存し、水深の変化に敏感であった。水温の変化も定在波の共振モードに影響を与えるが、キャビテーション発生下では温度上昇を避けられない。また、水中の溶存空気量は気泡核の生成を通して発光強度に大きな影響を与え、発光強度は気泡の非線形振動に起因する2次高調波成分の振幅と良い相関を示した。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1997-11-21
著者
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