連結リスト構造を対象としたデータプリロード方式の評価

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概要

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我々は, 連結リスト構造を対象としたデータプリロード/プリフェッチ方式の開発を行っている.本論文では, ポインタ操作が頻出するベンチマークプログラムを用いた, 本プリロード方式の詳細な評価結果について報告する. 本方式は, 連結リストのポインタ値をプリロードしていったん蓄積し, 後続の命令に対して遅延なくポインタ値を供給する機構をプロセッサ内部に備える点に特徴がある.本方式では, ポインタ値のプリロード/プリフェッチによる劇的な性能向上が見込める反面, 連結リスト構造に変更を加える際に, 既にプリロードした更新前のポインタ値を用いた投機実行が失敗し, これによる性能への悪影響が懸念されていた.しかし, 実際のプログラムでは, このような投機実行の失敗は発生せず, 性能上の問題とはならないことを確認した.評価の結果, 最大24.3%の性能向上が得られ, 本方式の有効性が確認された.
社団法人電子情報通信学会の論文
2001-02-01

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