双方向型計算様式に基づいた神経回路モデルによる時系列予測 : 計算機生成時系列データ"Data Set D"を用いた汎化能力の検討
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
時系列予測の最大の目標は予測精度の向上である.この目標達成のため, 従来の大部分の研究は順時間方向(現在・未来)のみに着目したいわゆる"一方向型"の計算様式が中心であったが, 本論文では, これとは異なる視点から提案された"双方向型"の計算様式を採用し, 実際の時系列予測課題への適用を試みる.この双方向型計算様式は, これまでの未来を予測するだけの順時間方向の処理系と別途用意した逆時間方向の処理系の相互作用によって, 時系列予測の精度向上を図るものである.これまでに太陽黒点データを用いて良好な成績を得ているが, 時系列データ長が短いために汎化能力に関する検討が十分なされていなかった.そこで本論文では, これとは異なる時系列データに本手法を適用し, 未学習データに対する汎化能力という観点から更なる検討を試みる.ここで採用した"Data Set D"と呼ばれる時系列データは, 計算機で人工的に生成したもので, 100, 000点から構成される極めて長いものという点に特徴がある.計算機シミュレーションの結果, 未学習データに対しても平均的にほぼ訓練用データと同等の改善度が期待でき, その上, 従来法が苦手とする区間でより精度良い予測が実現できていることを確認した.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2002-01-01
著者
関連論文
- 一対の圧電セラミック素子による一様媒質中の対象の3つのパラメータの推定
- 関係強化学習によるゴール指向性推論の学習(「コミュニティ上での知識の共有・再利用」及び一般)
- 死亡直後の豚による頭部誘電率温度特性の推定
- CdSセルをもとにした光・電気統合型センサによる非接触材質厚さ検出
- マイクロ多機能接触型センサによる測定データを学習した自己組織化マップに基づいた材質識別
- 非侵襲的な計測手法による脳内温度変化検出のための信号処理 : 独立成分分析に基づいたアプローチ(バイオサイバネティックス,ニューロコンピューティング)
- 頭部生体モデルを用いた脳内部温度の推定 : 独立成分分析による温度変化検出の可能性
- 包絡線信号抽出によるビットレート直接測定法の検討
- 配電系用電圧・電流波形遠隔計測システムの検討
- 計測分圧回路を考慮した配電系電力状態計測センサの数値電界解析
- 多機能的な複合計測システムにおける検出デバイス特性の解析
- 多機能計測手法の適用可能性について
- 時系列信号処理を行う自己組織化マップのアーキテクテャと点字認識課題への応用(バイオサイバネティックス,ニューロコンピューティング)
- 単純勾配型2次適応IIRノッチフィルタの追従解析
- こう配形適応IIRノッチフィルタに対する性能解析の精度向上
- 周波数に基づいて情報処理を行うニューロンモデルの提案とその応用
- 自己組織化マップを用いた時系列信号処理 : 点字認識課題への応用
- 未来-過去情報統合を用いた双方向型計算様式による時系列予測 : 内部情報表現の多様性と予測精度向上のメカニズム
- 双方向型計算様式に基づいた神経回路モデルによる時系列予測 : 獲得信号変換の解析とその評価
- 双方向型計算機様式に基づいた神経回路モデルによる時系列予測:Mackey-Glassカオス系列を用いた獲得信号変換の評価
- 双方向型計算様式に基づいた神経回路モデルによる時系列予測 : 計算機生成時系列データ"Data Set D"を用いた汎化能力の検討
- 未来-過去情報統合を用いた双方向型計算方式による時系列予測 : 太陽黒点数の予測課題への応用
- 感覚運動系の統合型神経回路システムにおける情報処理と適応的な反転パターンの生成
- ニューラルネットワークを用いた測定対象の入出力関係推定の試み : 第2報 多次元モデルへの拡張について
- 感覚運動系の統合型神経回路システムにおける反転パターンの生成メカニズム
- ニューラルネットワークを用いた測定対象の入出力関係推定の試み
- 多機能的な複合計測システムにおける信号処理手続きの解析
- 双方向型神経回路モデルを用いた運動制御と感覚受容の統合モデル
- 材質識別のための櫛状多機能触覚センサ
- 生体の感覚情報処理系に基づく新しい知的計測システムの提案
- 三次元有限要素法を用いたギターピックアップの電磁界解析
- 高圧インバータ用高調波抑制多巻線変圧器の漏れリアクタンス評価方法
- 仮想空間散歩システムへの新たな運動計測装置の導入
- 配電系用電圧・電流波形遠隔計測システムの検討
- 計測分圧回路を考慮した配電系電力状態計測センサの数値電界解析
- 生体の感覚情報処理に基礎をおく知的多機能計測システム
- 温度と湿度の複合計測への知的多機能計測手法の適用
- 運動系と感覚系の協同的動作に基づく感覚運動系統合モデルの検討
- 感覚器と効果器を考慮した感覚運動系の神経回路モデル
- 知的多機能計測システムにおける信号処理について
- 相互結合型神経回路網を用いた多筋モデルの運動制御
- 双方向型神経回路モデルによる感覚運動系を考慮した運動制御の提案
- 頭前額における4電極インピーダンス測定法による頭内温度変化検出の試み (第20回センシングフォーラム 資料--センシング技術の新たな展開と融合) -- (セッション2C2 人の計測)
- 棒状対多機能接触センサによる物体の表面形状・軟らかさ・材質の判別 (第20回センシングフォーラム 資料--センシング技術の新たな展開と融合) -- (セッション2A1 多機能センシング)
- 断片化された距離尺度を導入したSOMによるパターン生成
- 仮想空間散歩システムへの新たな運動計測装置の導入
- 仮想磁場漸弱法の組み合わせ最適化問題への適用 : 分業を自律的に決定する仕組みの構築を目指して (ニューロコンピューティング)
- 仮想磁場漸弱法の組み合わせ最適化問題への適用 : 分業を自律的に決定する仕組みの構築を目指して(ニューロコンピューティングの実装及び人間科学のための解析・モデル化,一般)
- 10-11 WebGLを用いた自然言語による3次元コンピュータグラフィックス作成システムの開発(第10部門 立体映像技術)
- 筋電計測による連続発話時の特徴パターンの検討