空間内に分布する移動コンピュータのためのルーティングプロトコル

概要

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モバイルコンピュータは時間とともにその位置を変える。そのため、モバイルコンピュータによるネットワークの通信手段として無線が広く用いられつつある。そのネットワーク形態としては、基地局と通信し、パケットのルーティングは固定ネットワークのルータによってなされるインフラストラクチャネットワークと、移動コンピュータのみからなり、移動コンピュータ自身がパケットのルーティングを行うアドホックネットワークとに分類される。現在、アドホックネットワークでは、IEEE802.11やBluetoothなどの無線LANプロトコルが標準化され、これらの利用が始まっている。IEEE802.11では、10mWの送信電力を用い、100m程度の無線信号到達距離を実現している。したがって、パケットの配送経路を決定する際には移動コンピュータの位置の高低差を考慮せず、2次元平面上でのルーティングがなされる。しかし、移動コンピュータのバッテリー容量は限られているため、通信の省電力が必要となる。Bluetoothでは、1mWの送信電力しか必要としないが、10m程度の無線信号到達距離しかを実現することはできない。このようなマイクロセルをベースとしたネットワークにおけるルーティングにおいては、移動コンピュータの位置の高低差を考慮しなければならない。本論文では、3次元空間での新しいアドホックルーティングプロトコルを提案する。
社団法人電子情報通信学会の論文
2002-05-17

空間内に分布する移動コンピュータのためのルーティングプロトコル

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