低信頼な無線通信を含む移動コンピュータ環境のための複合チェックポイントプロトコル

概要

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本論文では、移動コンピュータを含むネットワークで実行されるアプリケーションをフォールトトレラントに実行するためのチェックポイントリカバリプロトコルを提案する。移動コンピュータ、固定コンピュータが、それぞれ同期型チェックポイントプロトコル、非同期型チェックポイントプロトコルを用いる複合(ハイブリッド)チェックポイント手法について、これまでに、移動コンピュータが送信したメッセージがすべて基地局を経由して配送される通信モデルと、同一通信セルに含まれる移動コンピュータ間では直接のメッセージ配送を許すモデルとを対象にプロトコルを設計してきた。後者のモデルについて、無線通信路の低信頼性と隠れ端末問題によって発生するメッセージの紛失に対処可能な新たなプロトコルを本論文で提案する。移動コンピュータ間で直接交換されるメッセージは、移動コンピュータ間で受信確認を用いる方法では、基地局への到着が保証されない。この問題を解決するために、リカバリ時に必要とされるすべてのメッセージを固定コンピュータのチェックポイント取得時までに、基地局にある移動コンピュータのメッセージログに保存する方法を導入した。これを実現するために、各移動コンピュータは、送信したメッセージをバッファに保存し、各メッセージにはイベント列の情報を付加することが必要になる。本論文で提案するプロトコルには、このバッファに含まれるメッセージとメッセージに付加されるイベント列の情報のごみ集め(ガーベジコレクション)を行なう機能も含まれている。
社団法人電子情報通信学会の論文
2002-03-01

低信頼な無線通信を含む移動コンピュータ環境のための複合チェックポイントプロトコル

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