EMI用6面電波暗室の評価に関する一検討 : prEN50147-3,2000における自由空間基準値の測定

概要

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30MHzから18GHzの放射妨害波を測定する目的で、6面が電波吸収体で構成される電波暗室が提案されている。電波暗室内の伝搬損失は、自由空間で測定された伝搬損失を基準として評価される。本検討では、6面が電波吸収体で構成される電波暗室を適正に評価する目的で、まずprEN50147-3に記載されている自由空間伝搬損失について、特に30MHzから300MHzの周波数帯で、大地、金属および電波吸収体上における伝搬損失を測定した。その結果、それぞれの場合における伝搬損失の値は、5m以上の高さにおいて30〜50MHzではその差は小さいが、100〜300MHzでその差が大きくなることが分かった。特に、金属において約1dB変動する可能性がある。ここで、大地の影響を除去する目的で、位相合成による自由空間伝搬損失を求めた。その結果、位相合成した伝搬損失の値は、30MHzを除き、それぞれの大地に関係なく一致した値となることを確認した。次に、6面が電波吸収体で構成される電波暗室(長さ9.8m×巾7.8m×高さ7.25m)の伝搬損失を測定し、位相合成法により求めた自由空間伝搬損失と比較した結果、±3dB以内に収まり規格案に適合することが確認できた。
社団法人電子情報通信学会の論文
2003-07-18