電子レンジ妨害波による2.4GHz帯無線LANシステムの回線劣化の検討
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概要
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近年,2.4GHz帯を使用した高速無線通信システム(無線LAN,Bluetooth)が広く普及してきている.しかしながら,この周波数帯は,ISM機器のために割り当てられており,これらの機器から放射される妨害波の影響が懸念されている.特に,電子レンジは家庭に広く普及していることから主要妨害波源になると考えられる.従来,電子レンジ雑音による通信システムへの干渉については,雑音統計量に基づくがなされている.これに対し本報告では,時間領域の電子レンジ妨害波モデルを用いて直接スペクトル拡散方の無線LAN回線の誤り率への影響について検討を行う.まず,誤り率の理論値について,実用的かつ精度の良い近似式を導出し,次に計算機シミュレーションによりその妥当性を示す.その結果,電子レンジ妨害波はCW性干渉波であるが大きな周波数変動を伴うため,一般に直接拡散方式によって得られる拡散利得が十分に得られないことが明らかとなった.
- 2002-11-22
著者
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山中 幸雄
独立行政法人 情報通信研究機構
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杉浦 行
情報通信研究機構
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松本 泰
東北大学 電気通信研究所
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杉浦 行
東北大学 電気通信研究所
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竹内 壮央
東北大学電気通信研究所
-
竹内 壮央
東北大学 電気通信研究所
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