片方向リンクを含むMANETのためのルーティングプロトコルLBSRとその性能評価(アクセスネットワーク,ホームネットワーク及び一般)

概要

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MANET(Mobile Ad-hoc Network)環境では、移動コンピュータのバッテリ残量が均一ではないために、各移動コンピュータからの送信信号の到達範囲の大きさが異なる。このため、すべての移動コンピュータ間の通信リンクが双方向であるとは限らず、片方向リンクを合むことが想定される。これまでに提案されているアドホックルーティングプロトコルの大部分は双方向リンクのみを用いるものである。しかし、片方向リンクを用いなければ経路を構築できない場合が考えられることから、移動コンピュータ間の経路検出の成功確率を高めるためには、片方向リンクをも用いるプロトコルの設計が望まれる。2組の独立なフラッディング(ブロードキャスト配送)を用いるDSRに対して、1組のフラッディングとユニキャスト配送の組合せで送信元と送信先を合む関路を検出するLBSRを提案する。LBSRでは、ブロードキャストメッセージ数が削減されている。また、径路キャッシュにより多くの情報が格納されるため、オーバヘッドはDSRよりも小さくすることが可能である。
社団法人電子情報通信学会の論文
2003-10-10