体外衝撃波結石破砕術(ESWL)前後における腎血流変化の検討 : 超音波カラードプラ断層法を用いて

元データ 1993-05-20 社団法人日本泌尿器科学会

概要

近年,腎結石に対するESWL施行後の衝撃波入射部位における,腎組織,特に尿細管細胞の空胞変性,間質浮腫,毛細血管攣縮,微小出血などの発生が報告され,これら組織変化が原因となり腎血漿流量の低ドすることが,レノグラム,レノシンチにて確認されている.そこで,今回我々は,腎結石患者23例において,紹音波カラードブラ断層法を用いて,ESWL前後における腎血流変化を測定し,衝撃波の腎組織に与える影響を検討した.衝撃波入射部位の血流速度は,腎区域動脈領域および腎葉間動脈領域ともに低下を示した.一方,衝撃波非入射部位においては,血流速度の低下は認められなかった.さらに,各パラメータの変化から,衝撃波入射部位においてのみ,末梢血管抵抗の上昇が示唆された.これらの変化は,衝撃波の腎組織に対する直接的影響を反映したものと考えられた.また,この衝撃波人射部位における血流変化は1週間後には,ほぼ術前値に復した.このことから,衝撃波により発現された腎血流動態の変化は,術後1週間には,ある程度回復したものと推測された.超音波カラードブラ断層法を用いて,腎血流変化を随時,短時問で観察することは,ESWLに伴う腎組織障害の程度および回復の程度を推測する目安となり得ると考えられ,今後,腎結石患者に対するESWL施行に際し,超音波カラードブラ断層法は,腎機能をモニターする上で高い応用価値があると考えられた.

著者

益山 恒夫 昭和大学医学部泌尿器科
吉田 英機 昭和大学医学部泌尿器科
益山 恒夫 埼玉県済生会栗橋病院泌尿器科
笠原 敏男 昭和大学医学部泌尿器科学教室
渡辺 賀寿雄 国立病院東京災害医療センター
小橋川 啓 昭和大学医学部泌尿器科学教室
笠原 敏男 国立病院機構災害医療センター泌尿器科
斉藤 豊彦 昭和大学 泌尿器科
斎藤 豊彦 昭和大学 泌尿器科
渡辺 賀寿雄 昭和大学医学部泌尿器科学教室
片岡 肇一 昭和大学医学部泌尿器科学教室
石田 肇 昭和大学医学部泌尿器科学教室
片岡 肇一 国立病院東京災害医療センター
石田 肇 日本大学医学部泌尿器科学教室
斉藤 豊彦 昭和大学医学部泌尿器科
小橋川 啓 昭和大学医学部附属病院
斉藤 豊彦 昭和大学医学部大学院医学研究科外科系泌尿器科学

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