進行性腎細胞癌に対するインターフェロンα, γ併用療法

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進行性腎細胞癌に対するインターフェロン (IFN) -α, γ併用の有用性について検討した.1991年7月から1993年6月までに進行性腎細胞癌29例が登録された.薬剤投与法はIFN-α (スミフェロン:3×10^6IU, OIF:5×10^6IU, キャンフェロンA:9×10^6IUあるいはイントロンA:6×10^6IU) を連日筋注, IFN-γ (イムノマックス:3×10^6JRU) を週3回 (2〜3日毎) 点滴静注し, 治療開始3カ月後に近接効果の評価を行なって, NC以上の症例では同量のIFN-αの筋注を週2〜3回 (2〜4日毎) の割合でPDとなるまで継続することとした.近接効果は評価可能な22例中, PR4例, NC10例, PD8例であり, 奏効率は18.2% (95%信頼区間2.1〜34.3%), 奏効期間は中央値37週 (62〜138+週) であった.有効例はPSが良好な症例, 小さな肺転移の症例, IFN-αによる前治療歴のない症例, 根治的腎摘除術に続いて直ちに本療法を受けた症例, さらにはIFN-γの投与をレジメンに従ってできるだけ多く受けた症例で多くみられる傾向にあった.22例の生存期間は13例がすでに癌死しているが, 中央値67週 (6〜164+週) である.副作用は28例で評価可能であったが, 発熱, 全身倦怠, 食欲不振, 白血球減少, 肝機能障害がしばしばみられ, 3例はこのような副作用のために治療が中止された.結論として, われわれのレジメンは現状ではIFN-α単独より効果的であるとはいえないが, IFN-α, γが副作用対策の改善によってレジメンどおりにきちんと投与できるようになればより効果的になるものと思われる.
社団法人日本泌尿器科学会の論文
1995-08-20

進行性腎細胞癌に対するインターフェロンα, γ併用療法

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