授業における子どもの認知過程 : 再生刺激法による子どもの自己報告をもとにして
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概要
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本研究は,再生刺激法を用いて理科と算数の授業における子どもの認知過程を把握するとともに,子どもの認知過程を各授業場面や個人特性との関係の中で検討することを通じて,子どもの自己報告の内容を分析するためのカテゴリー・システムや観点を提案することである.おもな結果は次のとおりであった.(1)単元を通して,学級の子どもの理解状態の変化がわかった.つまり,どの授業場面で正しい結論を得ている子どもが多く,どの授業場面でこのような状態にある子どもが少ないのかがわかった.(2)学習するにつれてほとんどの子どもが理解できていく授業場面や子どもが突然理解できなくなる授業場面など,特徴ある授業場面が抽出された.(3)学習成果の高い子どもは,たえず既有知識(先行知識)や既有経験を活用していた.(4)普段よくできる子どもでも,重要な授業場面でつまづいたことがそれ以降の学習不振につながっていた.
- 日本教育工学会の論文
- 1992-06-10
著者
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