砂岩と頁岩の化学組成に基づく四国東部秩父累帯南帯・四万十帯北帯の岩石相ユニット
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概要
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四国東部の秩父累帯南帯〜四万十帯北帯の砂岩・頁岩の化学組成から, 岩石相ユニットの区分を試みた.砂岩の化学組成に基づくと, 秩父累帯南帯は, 単一の岩石相ユニット(J-KCユニット)であり, 四万十帯北帯は, 年代的に古いKS Iユニットと新しいKS IIユニットに区分される.KS Iユニットは, 南側に向かいKS Ia・Ib・Icのサブユニットに細分できる.J-KCユニットとKS IIユニットの化学組成は類似しているが, SiO_2-Zr/TiO_2図を用いることにより両者を区別できる.さらに, この図上では各岩石相ユニット(サブユニット)がそれぞれ独自の領域を占める.一方, 頁岩の化学組成に基づくと, 四万十帯北帯は, 砂岩と同様にKS IユニットとKS IIユニットに区分される.しかし, 頁岩ではKS Iユニットの細分が困難である.秩父累帯南帯の頁岩では, 一部の試料において放散虫化石が含まれているため, 主成分・微量成分元素の多くがかなりばらつき, 四万十帯北帯の岩石相ユニットとは一定した関連を示さない.
- 日本地質学会の論文
- 2000-09-25
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