火山砕屑性堆積物から推定される海洋性島弧の発達過程 : 伊豆・小笠原弧を例として
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概要
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火山弧の特徴を砕屑性堆積物から復元するためには, 火山岩岩片を多量に含む未成熟な砂岩に対して鉱物学的及び火山岩岩石学的検討を加えることが有効であり, 層位学的な検討によって, 未知の島弧の発達過程を詳しく知ることができる。ODP Leg 126において伊豆・小笠原弧から得られた砂及び砂岩は火山源物質と少量の生物源物質からなり, 陸源砕屑物を欠く。このことはこれらの物質の供給源は漸新世から更新世を通じ伊豆・小笠原火山弧であったことを意味する。砕屑性斑晶鉱物の組み合わせ, 砕屑性輝石及び斜長石の化学組成, 砂岩の全岩の主成分及び微量成分元素分析結果は, これらの火山砕屑性物質の供給源が漸新世のカルクアルカリ玄武岩-安山岩の火山活動から鮮新世-更新世のソレアイトのバイモーダル火山活動へと変化したことを示唆しており, アルカリ岩や無人岩的な要素は認められない。
- 1992-03-20
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