残留モノマーの極めて少ない新しいアクリル系レジン
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概要
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フッ素系ポリマーであるフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンよりなる共重合体とMMAを組み合わせた新しいアクリル系レジンを試作した.可視光線重合, 加熱重合, 常温重合の各重合方法における未重合モノマーをポリマー/モノマー比を変えて測定し, 従来のMMA/PMMAレジンの場合と比較検討した.可視光線重合においてはポリマー重量率70, 60%では0.1%以下の極めて少ない残留モノマー量であった.常温重合でもポリマー重量率70%で0.2%, 60%で0.7%と微量でありMMA/PMMAレジンの加熱重合の値に匹敵するほどであった.加熱重合ではさらに少なくポリマー重量率70, 60, 50%で0.1%以下の極微量であった.以上のように従来のMMA/PMMAレジンに比して極めて残留モノマーの少ない新しいアクリル系レジンを見い出すことができた.
- 日本歯科理工学会の論文
- 1989-07-25
著者
-
門磨 義則
東京医科歯科大学医用器材研究所生体機能材料部門
-
今井 庸二
東京医科歯科大学医用器材研究所生体機能材料部門
-
門磨 義則
東京医科歯科大学 歯
-
大江 陽一郎
東京医科歯科大学医用器材研究所生体機能材料部門
-
大江 陽一郎
東京医科歯科大学医用器材研究所機能性高分子部門
-
今井 庸二
東京医科歯科大学
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