摩耗の三次元計測システムの開発 : 計測データの重ね合わせによる定量化

概要

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in vivoにおけるコンポジットレジンの摩耗の精密で定量的な方法の開発を行った.本研究は, パーソナルコンピュータに接続された新しい三次元形状計測器を用いて行われた.ヒト上顎抜去小臼歯の樹脂模型を形状計測器(CAMM-3)のスライディングテーブル上にマウントし, 形状計測を行い, 再び任意の位置でマウントし直して, もう一度計測した.3点の解剖学的に特徴の有る点(凹窩等)を参照点とし, Bスプライン近似曲面によって, その最低点を求め評点とした.評点を用いデータを座標変換して2画像を重ね合わせ再びスプライン曲面を適合させ, その重ね合わせ精度の検索を行った.次いで, 摩耗像の観察をこの新しく開発した方法によって検討するため, 人工的な摩耗を施したヒト抜法上顎小臼歯を計測した.その結果, 本方法の重ね合わせ誤差は, 10.76(SD=8.07)μmであり良好な精度が得られた.また, 得られた摩耗像は, 摩耗の評価を行う上で非常に有用であった.
日本歯科理工学会の論文
1994-09-26