チェント・アンニ論(I)
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概要
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本稿において論じられる主題は、表題の示すごとくジュゼッペ・ロヴァーニの尨大な循環歴史小説 Romanzo ciclico『百年』全二十巻についてであるが本論に入るに先立ち、作品成立の時代背景と、イタリア文学、ここではとくに歴史小説の系譜のうちでのイタリアの地位について、明確な知識を準備する必要があろうかとおもう。前者についてはロヴァーニの同時代作家、イポリト・ニエヴォの『あるイタリア人の告白』との比較において、作品成立の時代背景を概括的に把握し、後者については歴史小説の内的変遷をロヴァーニの初期の歴史小説のうちに探り、その帰結として『百年』につながるゆえんを解明することにしたい。
- イタリア学会の論文
- 1971-01-20
著者
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