ルールの前件部における相乗性の表現方法と相関関係表現への拡張
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概要
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本論文ではルールの前件部に複数の条件項目が存在し、その項目間に相乗性が存在した場合の表現方法について考察する。エキスパートが持っている知識には相乗性が存在する場合がある。通常、ルールの前件部に複数の項目が存在する場合、各々の真理値は結合演算子(t-norm, t-conorm)により結合される。しかし、この演算子ではエキスパートが持っている相乗性をうまく表現することが出来なかった。本論文では相乗性の扱える結合演算子として* and *演算子を提案する。この演算子は真理値空間上に相乗性が現れる領域を定義し、ベースとなる通常の結合演算子にその性質を付加することにより作成される。本演算子を用いることにより、エキスパートの持つ知識をそのままルール表現として使用することが出来る。また、従来の手法では複数のルールに分けて記述しなければいけなかった知識も一つのルールにより表現できる。さらに、本研究で用いた相乗性の定義を拡張し、相殺性をも含む相関関係の分類も行った。この分類により、相乗性の反対の意味であると思われていた相殺性は、実は特別な場合での反対の意味であることが分かった。
- 日本知能情報ファジィ学会の論文
- 1994-06-15
著者
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