センタリング・モデルに基づいた対話におけるゼロ代名詞の解釈
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概要
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本稿では,複数のゼロ代名詞を含む発話の意味解釈をセンタリング.モデルに基づいて分析する.日本語の対話では話者や聞き手を指示する表現が省略され易く,また,談話のトピックとなる対象も省略され易い。そのため,一つの発話に複数のゼロ代名詞を含む表現がしばしば観察される.このような発話にセンタリングの規則を適用すると,フォーカスの置かれる対象と主語の候補となる対象との間で解釈に揺れが生じてしまう.そこで,複数のゼロ代名詞が用いられる発話におけるゼロ代名詞の意味解釈に関する制約を提案した.この制約によって,センタリング規則により算出される発話解釈の多義性を予測可能なものにすることができる.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2002-11-12
著者
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